多重請負は極悪人か

 IT業界において多重請負は避けて通れないものであったが、日経コンピュータ 2007/11/12号によるとIBMで再々委託が全面禁止になるらしい。
これはIBMだけでなく、IT業界の流れになるだろう。記事では、「内製化率を向上」「ベンダーの集約」という模範解答が示されているが、それが現実解かというと疑問が残る。
 ここ数年、話題になることが多い多重請負でも、そのマイナス面だけが強調されているが、多重請負でもうまく機能していたプロジェクトが多数存在することも事実である。例えば、発注元には全てを把握するマネジメント能力が欠如しているが、間に入った子会社・SIerが発注先をコントロールすることでプロジェクト全体を成功に収める例などは良く見られる。

 最近、関与したプロジェクトでは、この多重請負を意識するあまり発注元に管理負荷が集中し、結果としてプロジェクトが破綻した例がある。複数の請負元が多重請負の禁止でマイナス面が改善される一方、プラスの面も消えていくことを忘れてはならない。

 しかし、そうは言ってもこの流れは変わらないだろう。であれば、発注元・発注先共に、それに合わせた人材育成や品質保証の仕組みづくりを考えなければならない。「内製化をすすめることで、対応する」などというきれいごとが通じるケースは良いが、「内製化を進めるにも人材不足、開発能力もプロマネとしてのスキルも流出してしまっている」という発注元は多いのではないだろうか。

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