紙媒体で提供される発注書の電子化システム開発のため、Scansnapのデモ機を借用していた。
今回、Scansnapのデモ機を借りた理由としては、以下の機能を持ったシステムを低価格で構築できるかを見極めるためである。
- 紙媒体で提供される発注書のうち、製品型番や注文数量などの特定部分を電子化できるか
- 1日最大で500枚を処理した場合でも業務に支障が無い性能を発揮できるか
Scansnap単体の性能は問題なかったので、今度は読み取った帳票を自動的に電子化する方法をトライアルユース版のOCRソフトで試してみる。
OCRソフトと一口に言っても価格も機能もピンからキリまであり、どれを導入すればよいのか掴みかねる状況である。今回は処理する伝票の粗利から見ると高額な製品や運用サポートを必要とする製品は導入できない。このため、比較的低価格のエプソン社「読んでココ」とパナソニック社「読取革命」を評価してみた。
サポート体制
両社共にトライアル版はフリーダウンロードであるが、今回使用する機能に関して質問を行ってみた。これは「本システムに耐えられる機能かどうか」を見極めるという目的の他に、どのような回答が送られてくるのかというサポート体制も見てみたいという目的も含んでいる。
結果については、1社は「機能説明と、トライアル版の制限」について回答を頂いたが、もう1社は「少々お待ちください」というメールの後、なしのつぶて。(トライアル版という制約もあるので社名公表は控えます)
機能評価
読んでココはオペレータレス(作業者が介入することなく)で、連続処理が可能になるような機能を保有している。で、実際にこれを試したものの、読み取った帳票が数mmずれても正しく読み取れないようである。
帳票の行間に余裕があれば調整も可能なようだが、今回は取引先が作成した帳票で、
- 行間・文字間隔が狭い
- 小さい文字(6ポ程度)が含まれている
という制約があった。また、一部機能的な問題もあり、今回のケースでは利用するにいたらなかった。
読取革命は人間が介在することなく連続処理を行うこと自体が不可能である。処理速度は問題ないので、残念である。
両製品共に、「自動処理ではなく、人が介入して一つ一つの帳票に対して読み取り範囲を指定する」という方法であれば帳票の電子化も可能であった。
残念ながら、人件費が掛かりすぎるためこれらの製品導入は難しそうであるが、違うケースであればこのような低価格商品でも利用価値はありそうである。
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[…] (当時の記事は、ScanSnapがやってきたと発注書の電子化とOCRソフト) […]