中小企業においてCSV連携は役に立つか

CSV連携とは

CSV連携とは、カンマやスペースなどで区切られたCSVファイルを使って複数システム間でデータの受け渡しを行う方法である。
会計ソフトや販売ソフトでも「CSVで保存」「CSVでエキスポート」等のメニューがあり、これらを選択するとシステム内のデータをCSV形式で出力することができる。また、会計ソフトや販売ソフト等はCSVファイルを出力するだけでなく、外部で作られたCSV形式のファイルを取り込むことも可能である。
CSVファイルはEXCELで開くように設定している人が多いが、テキスト形式のデータなのでメモ帳で開くことも可能である。

CSV連携の有効活用例

非常に使い勝手の良いCSVファイルだが、実際にはあまり活用しているところを持たことはない。
特に中小企業においては「連携するほどのシステムもない」「活用する場面がない」という声が聞かれるが、実は規模の小さい中小企業程活用できるシーンが多い。

独自システムの構築が有効

中小企業の場合は導入しているシステムも限られているので、「連携するほどのシステムもない」というのはその通りである。
これまでにCSVファイルを有効活用した事例としては「既存システム間でのデータの受け渡し」ではなく、「既存システムのデータを活用して新たな仕組みを構築」の方が圧倒的に多い。
実際に既存システムのデータを活用した事例としては、以下のようなものがある。

販売管理ソフトが保有する販売実績データと、宛名印字ソフトの顧客住所データをCSV連携で統合し、前年度のお歳暮販売実績を元にしたプレプリントの注文票を作成
取引先のEDIシステムから出力された注文データ(CSV)を取り込んで、注文に対する見積回答所の作成とその注文の中に受注生産するものがあれば、その納期を管理する

中小企業におけるCSV連携のポイント

中小企業のCSV連携においては、「既存システムが保有するデータを活用して新たな価値を提供することができないか」という視点を持つことが重要になる。