システム導入時の課題・問題点3-ベンダーとの意思疎通

問題 ITベンダーとの話が噛み合わない

「専門家の話は専門用語が多すぎて理解できない」、「横文字3文字で話されても何を言っているのか分からない」とはよく聞く話です。

「用語が理解できないから話が通じない」という方が多いのですが、実際には用語よりも思想・視点が違う事でITベンダーとは話が通じないことの方が多いようです。
私もITベンダーにいた頃、または、ベンダーを辞めてから数年間は気づかなかったのですが、話が通じない源泉は「言葉」ではなく、「モノの考え方」にあります。ITベンダーは技術のプロであり、その技術力で業界内で競争をしています。そうなると、どうしてもその視点は技術よりになってしまうのは当然の事です。

解決策 通訳できる人材を間に入れる

「理解できるように話してくれ」と言ってITベンダーのいう事が理解できるわけではありません。なぜなら、モノの考え方が違っているからです。
とはいっても、互いにビジネスマンですから一般的に理解しあえる部分は多いのですが、経営戦略とか、システムの設計思想など、根源的な話になればなるほど話に微妙なズレが生じたり、理解したようで理解しきれない部分が残るのは当然の事です。

ここは一気に理解しようとせず、ユーザ企業であればITに詳しい業務部門の人、ITベンダーであれば業務知識のある人にもプロジェクトに参画してもらうことを考えましょう。
専門性のある技術者というのは貴重なので、「専門的な話ばかりで理解できない。あの人はプロジェクトから外してほしい」などと要求するのは勿体ない話です。