コロナに対応した経済対策~テイクアウトの注意点

コロナに伴う環境の変化

客数が減少した飲食店の対策として、店内飲食だけでなくテイクアウトやデリバリーを拡充するケースが増えています。
国税庁からも以下のような通達が出ており、「お酒+テイクアウト」のような取り組みも増えることが予想されます。
国税庁/料飲店に「期限付酒類小売業免許」在庫持ち帰り販売可能に | 流通ニュース
新型コロナウイルス感染症に関する対応等について|国税庁

テイクアウトの関する基準

店内飲食からテイクアウトになったことで気を付けなければならないのは、「持ち帰った弁当・惣菜の品質」です。
誰もが経験したことがあると思いますが、「購入したもののすぐに食べず、数時間後または一晩立ってから食べる」というケースも考えられます。
これから暖かくなるという事もあり、店内で提供する以上の注意が必要です。
お弁当や総菜のテイクアウトを行う場合に守るべき規範として、以下のようなものがあります。
厚労省 弁当及びそうざいの衛生規範について(◆昭和54年06月29日環食第161号)
厚労省(通知案)大量調理施設衛生管理マニュアル通知案 – 0000168026.pdf

既に食品を提供している事業者さんであれば、設備類に関しては守られていると思いますが、調理温度や殺菌の話は店頭で提供するよりも注意すべき点が増えてきます。
具体的な調理温度に関しては「大量調理施設衛生管理マニュアル」に分かりやすく記載されているので、「大量に調理するのではない」という場合であっても参考になると思います。

調理上の注意点
・野菜及び果物を加熱せずに供する場合には、流水で十分洗浄し、必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌
・加熱調理食品は、中心部が75℃で1分間以上(二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は85~90℃で90秒間以上)又はこれと同等以上まで加熱
・調理後直ちに提供される食品以外の食品は、10℃以下又は65℃以上で管理
・食品を冷却する場合には、食中毒菌の発育至適温度帯(約20℃~50℃)の時間を可能な限り短くするため、各種設備を活用するなどして30分以内に中心温度を20℃付近(又は60分以内に中心温度を10℃付近)まで下げる

大量調理施設衛生管理マニュアルより一部抜粋

参考になる事例

調理の難しさやポイントをネットで探してみると、実際に取り組まれた方の経験談を見つけることもできます。こういう情報も貴重な情報といえるでしょう。
学校給食の厳しい衛生管理基準。調理員の仕事の立場から解説します | つまたんといっしょ
初めてテイクアウトをする飲食店(特に、お客様が電車等で遠方から来るレストランなど)に気にしてほしいこと | ヒトとお店の魅力アップ工房 (株)ミセラボ

食品表示に関する情報

調理に関しては以上の通りですが、食品表示に関しては消費者庁でも情報をアップしています。
加工食品品質表示基準Q&A(弁当、惣菜関係) | 消費者庁